最近「宅配の個人事業主増加」のような内容の記事をよく目にするようになった。
多産多死の黎明期が終われば新陳代謝を繰り返しながらいずれは組織化から寡占化に。
なんていうことを漠然と考えながら読んでいる。
風が吹けば桶屋が儲かる。
までの飛躍はないが、今回は「大型ショッピングモールの過剰供給はEC企業のロードサイド進出を促す」というハナシを書いてみたい。
「ここもテナントの撤退が目立つなぁ」
は各地の大型ショッピングモール訪問時の決まり文句になっている。
今回は派生記事である旨、先にお断りしておく。
現在執筆中の寄稿予定原稿から一部抜粋、補足して書いている。
もはや自動運転の進化と普及は足踏みすることなく拡がり、万人が違和感を抱くことなく社会に浸透するだろう。
運転の補助機能から完全無人化に向けて、技術や環境そして法整備までが着々と進んでいる。
物流拠点は少ない方がいい。
理想は一拠点ですべてまかなうこと。
そう主張し続けてきた。
複数拠点間の在庫管理、人員管理、品質管理、などの平準化には困難が付いてまとうし、運用コストは拠点数の増加とともに歩留まりが悪くなってゆくからだ。
いまさらではあるが、近年建築された大型倉庫についてのハナシである。
REIT( real estate investment trust、リート:不動産投資信託)やら投資法人云々の説明や現状はさておき、もっと原始的で単純な懸念というか疑問を抱いてきた。
それは回収期間についてだ。
もちろん一概には言えないということも心得ている。
巨大ファンドの内陸型倉庫建設着工のピークが過ぎようとしている。
おそらく竣工ラッシュを迎える2年後以降には、国内大手ディベロッパー以外の開発案件は激減するはずだ。
あくまで私見だが、そろそろ保管料相場の高止まり幻想が消え去るのだと感じている。
現状の市場環境に一喜一憂することなく、潤沢な資金で長期的展望と計画のもとに粛々と開発を手掛ける国内の旧財閥系をはじめとする数社以外は、実態の賃料相場や空室率の動向を注視しつつ、近づく潮目の変化を探る
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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