自社の物流がどうなればよいのか?
これを具体的に話す経営者・経営層は極めて少ない。
が、現場の社員やパート従業員さん達は断片的で対処策ながら、実に明瞭簡潔に即答することが多い。
問題意識が明確で改善後の適当な形が描けているのだろう。
物流改善の入口と出口。
入口が多くて3。(5と言ってきたが、近年減ってきた)
出口は2。
これが経験上の実感。
事業者側の説明は十人十色であるし、業界云々が加わると会社の数だけ入口があるように聞こえる。
入口とは現状のパターン。
資材のことが頭に浮かんだので、忘れないうちに書いておく。
ここでいう資材とは物流現場にあるそれであって、その他業務に必要なものは含まれない。
あまり意識しないところかもしれないが、梱包資材はかなり成熟した分野。
物流屋が言う「資材屋さん」は現場対応型の営業を主としていて、規格や強度、ロットについて素晴らしいレスポンスで提案と見積を揃えてくる。
一般の事業会社と同様に運輸や倉庫などの物流関連企業も、往々にして「当社独自」を謳う。
差別化に独自性は必須。
それは理解したうえでの今回である。
他社がやっていないことにこだわり、自社の個性や独自性として訴える。
他社がやっていないことなのに自社がこだわる理由を再考してみる。
最低賃金は今後も上がり続けるだろう。
雇用は正規・非正規の区別がどんどん薄れ、労働に応じた対価を給与と呼ぶようになる。
社会保険運用基準も大幅に改変される。
物流業界に限らず、WEB上で顧客一覧や業務事例、顧客インタビューなどを掲載するのは常套となっている。
成功事例の紹介や顧客からの好評・感謝・奏功の言葉が並ぶ。
自社の宣伝のために時間とコストをかけてコンテンツ制作しているのだから、好印象・高能力訴求は当然であり、読み手も心得ている。
しかし実際に契約している顧客から吐き出される言葉の大半は、疑問や疑念を含んだものであり、その要因は不信というより不明であって、不満というよりも不安が勝っている。
営業倉庫に業務を丸投げしている企業ほど、その傾向が強いように感じる。
多少デフォルメしているが、例示してみる。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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