保管料の私見。
極めて独善的であり放埓・極論かもしれないが、記してみたい。
妥当な保管料単価をきちんと説明できる会社は少ない。
一般事業会社、物流関連会社ともに、まずわかっていない。
なので、他社の提示額や「相場という噂話に近い数字」を引合いに出して見積作成する。
「相場」が第三者機関経由の「成約統計」なら引き合いに出す理由にはなるが、残念ながらそのようなものは存在しない。
良い現場と悪い現場の見分け方にはいくつかある。
防災面でも秀逸堅牢な建屋と各種認証システムによるセキュリティ。
センサーによるLED照明の点消や空調コントロール。
太陽光発電や災害停電時の自家発電設備。
被災時にも稼働する通信機能。
デジタル管理されたマテハン。
お金で買えるものを書き出したらたくさんある。
が、現場の良し悪しと設備のそれは必ずしも一致しない。
自社の物流がどうなればよいのか?
これを具体的に話す経営者・経営層は極めて少ない。
が、現場の社員やパート従業員さん達は断片的で対処策ながら、実に明瞭簡潔に即答することが多い。
問題意識が明確で改善後の適当な形が描けているのだろう。
物流改善の入口と出口。
入口が多くて3。(5と言ってきたが、近年減ってきた)
出口は2。
これが経験上の実感。
事業者側の説明は十人十色であるし、業界云々が加わると会社の数だけ入口があるように聞こえる。
入口とは現状のパターン。
資材のことが頭に浮かんだので、忘れないうちに書いておく。
ここでいう資材とは物流現場にあるそれであって、その他業務に必要なものは含まれない。
あまり意識しないところかもしれないが、梱包資材はかなり成熟した分野。
物流屋が言う「資材屋さん」は現場対応型の営業を主としていて、規格や強度、ロットについて素晴らしいレスポンスで提案と見積を揃えてくる。
一般の事業会社と同様に運輸や倉庫などの物流関連企業も、往々にして「当社独自」を謳う。
差別化に独自性は必須。
それは理解したうえでの今回である。
他社がやっていないことにこだわり、自社の個性や独自性として訴える。
他社がやっていないことなのに自社がこだわる理由を再考してみる。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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