2年前の9月、学生時代に人生初のフルマラソンに挑戦したというハナシを書いた。
それは入学した年の11月下旬で場所は河口湖。友人2人と前泊して、ちょっとした小旅行気分で参加したのだった。
今は「富士山マラソン」と名を変えているその大会が、結果的には人生最初で最後のマラソンとなった。
商談後に時間がある時や休日などに、ふらーっと倉庫巡りをする。もちろん仕事の一環でもあるが、情報収集以前に元来の個人的興味が勝っているのだと思う。
今や10年以上続く月次ルーティンとなっていて、毎度出かけて行っては、各エリアごとにお決まりとしているコースの巡回や気まぐれに新規ルート開拓を楽しみつつ勤しんでいる次第だ。
国産品に比して、輸入品、特にアパレルや雑貨の品質検品は厄介なことが多い。
輸入元として海外の製造元の生産技術や品質を理解把握し、国内市場に流通させるための検品や付け替え等の「的確で合理的」な作業指示書が用意できる会社は極めて少ない。
そしてそれができる会社は例外なく優良企業との誉れ高いことが常だし、私の知る限りは有名ブランドとなっている。
今や「まれに」となってしまったが、庫内作業者にはものすごい検品技術を持つ者がいる。
まさに職人、プロフェッショナルとしてあがめられて、みたいなオバチャンやオッチャン。
私の記憶にあるだけでも数人の顔が浮かぶ。
これに関連するハナシを以前書いたが、流れるような手さばきを傍で目にする者は、凝視したまま時間が過ぎる、、、というのはあながち誇張ではない。
倉庫業務の中で、検品ほど会社によって向き合い方の異なる業務はない。
まず「請ける・請けない」「やる・やらない」から選択肢が始まる。
次に「どこまで請けるのか」「どこまでやるのか」と続く。
更に「どこまで約束するのか」「どこまで責任をもつのか」、
【あとがき】
拙ブログ開設以来最長となった今回の連載だが、書き始めた当初は【1】と今回の【あとがき】の内容で単稿とするつもりだった。
何行かを書くうちに、過去のさまざまな場面や言葉が思い出され、その場に居合わせた人々や印象に残っている言葉などの数々が脳裏に浮かんで、それらを語り部や狂言回し的な役割の誰かに吐かせたくなった。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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