カレンダーの巡り合わせで、本年最後の掲載はクリスマスとなった。
全世界がほぼ一年間、疫災と呼ぶにふさわしい視えない被害に見舞われた2020年。
毎年欠かすことなくにぎやかに華やかに街が彩られ、音楽が流れて、人々の笑顔や歓談で往来の空気は弾むようにふくらむ――昨日から今日にかけてのそんな風物も、控えたり取りやめたりの連鎖で消沈している様子が痛々しく憂うつ極まりない。
今週は強烈な寒波が南下しているため、全国的に寒い日が続いている。
夜明け前から7時ごろまでは冷え込みの底となるので、暖房なしでは過ごせない。
各地から降雪の報が届いたりするたび、災害や事故の発生を案じつつながらも、師走らしい風情を想ってどこか嬉しい私である。
AI社会は同音異義の自律と自立の時代をもたらすだろう。
そうなるからこそ矛盾でも逆説的でもなく人間味の大切さが重要なのだ。
自分自身で対人関係や交友を築かなねば、孤独ではなく孤立した生き方を強いられかねない。
集団の中での孤立は心身をむしばむ最たるものとされてきたが、いわゆるステルス的ネットワーク上での孤立や疎外が人間に及ぼすモノはまだ多く語られない。
秋の行楽シーズン真っ盛りである11月の3連休。
しかしながら衰えぬコロナ禍によって人出も振るわず……という書き出しになるはずが、実際には各地大盛況だったようだ。
因果応報よろしく、年末にかけての感染爆発を案じる報道が盛んだ。
倉庫に限らず、物流業界の求人に対する不人気や不本意な反応は、身から出た錆であると言い続けてきた。
本来は単純簡素化に適した労働集約業務の典型でありながら、属人業務ややっつけ仕事の繰り返し放置に甘んじてきたツケの清算を強いられている昨今。いくつかの課題を解決するための必要条件のひとつに人材の問題があるだけだ。
昨今の新設倉庫建屋
は素晴らしいものが多い。
建屋の構えと仕事の中身が別物であるのはもちろんなのだが、同じ中身なら立派できれいで便利な方がよいはずだし、個人的にもまったく同じ感覚だ。
新しい≒きれい≒評価ポイント≒判断材料のひとつ≒報告項目
のような潜在意識が作用しているのだとしたら、新しくて大きいことは有利となる。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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