業務に支障がない時間帯や日取りに限って言えば、雨の日のひと気ない倉庫を眺めることは大好きだ。
夜明けや日没直前の音の消えたヤード。
梅雨や秋雨に包まれるような建屋の静寂。
独りたたずみ過ごす時、それらは穏やかで優しい雰囲気を恵んでくれる。
データ依存と数式化へのこだわりを緩めることが増えた。
物流業務の基本は引き算の追求であり、1+1は常に2でなければならないという大原則を曲げる趣旨ではないまでも、ある程度の「あそび」はあってもよいのではないか、という意だ。
顧客から業務委託される営業倉庫が自ら発するべき言葉ではないと承知しているものの、自社物流なら「それもまたありなのでは?」と考えるようになってきている。
本来なら、本日あたりは新しい環境についてなどをアップロード、、、となるはずなのだが、NTT西日本の回線工事ドタキャン(工事予定日の3日前にスマートフォンに着信したのは「工事中止と変更日は未定」というものすごいショートメール)で、まさかの「ネットもテレビもない生活」状態に陥っている。
先週稿にあるとおり、本日は転居のため仕事を休んでいる。
というわけで、これを書いているのは三日前なのであるが、ちょっと前までは書き上げてから一か月ぐらいの余裕をもって掲載されることが常だった。
いったいいつからこんな自転車操業状態に陥ってしまったのだろうか。
この数週間ひたすらに家内清掃と物品整理に没頭している。
実は来週転居を控えており、その準備として荷物の処分をあれこれやっているのだ。
主として衣類と雑貨、それから食器と事務用品などをまさに取捨選択しているのだが、この作業が苦行ともいえるほど辛く優柔不断との闘いとなっている。
疫災の行方を憂いながらも、個人的にはのんびりと静かに過ごしたこの一週間だった。
しかしながら、たくさん原稿を書いて、余裕あるストックをもって明日からに備えたい、、、という当初の思惑はまったく叶わなかった。
本気でのんびりしてしまったことが理由なのだが、それはGWに限ったことではない。
つまり私には普通の大型連休だった、と納得するやらあきれるやらの今なのだ。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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