いったい何日間続いたのか?と即座に答えられない長雨だったが、近畿エリアでは一昨日あたりからようやく途切れたり晴れ間がのぞくようになった。
オリンピック閉幕を待っていたかのように前線が停滞し、多くの人々が盆休みを過ごした期間中は全部雨。問題はその降水量で、大雨という言葉では足らず、災害扱いの説明や表現でなければならない様相だった。
なんでも管理職クラスの転職がちょっとしたブーム化しているのだとか。
興味深いのはその中身で、転職希望者の求める好待遇の意味合いが今までとは違うらしい。
望む第一は現状に比しての高給や高位でないのなら、はたして何を求めて職を変えるのか?
その仔細については、いろいろと考えさせられる点が多い。
LOGISTICS TODAYをはじめ、業界誌やWEB記事などでは、工場や倉庫の自動化や補助ロボットなどの導入に関する情報掲載はほぼ日常化している。
物流現場の慢性的な労働力不足は、今後ますます深刻度を増すだろう。
それゆえに、各業界各企業は「人間の代わりもしくは補助」となる日進月歩の利器を比較検討し、試用や採用を始めている。
地方自治体が物流機能を中心に据えた事業計画を策定する場合、二つの要素が必要であると前章までで説明した。
・食料品や日用品などの生活必需品の確保
・域内にくまなく物資がいきわたるルートや手段の用意
さらには、生活用品を入手する行為そのものが、日々の日常会話や交流のもとになっているのであればなおよいと考えている。
― 承前 ―
人が生きる上で、衣食住と水道光熱の確保は基本的なことだ。
そして家庭のひとまわり外側にある地域という社会生活の単位もしかり。
なぜならそこへの所属意識やコミュニケーションも欠いてはならないものだからだ。
「つながり」「やりとり」「ふれあい」などに姿かたちはない。
しかしながら家族や家庭だけでは得られない「大切なもの」はそこから生まれる。
― 承前 ―
大都市圏から離れた地域にある市区町村などの自治体は、物流機能を中心に据えた公共性の高い事業を検討項目に加えるべきだ。
一石二鳥どころか三鳥以上の効果を期待できる。
俗にいう三層構造の最下部に位置するとされる市区町村。視点を変えれば「行政の最前線」と表現できるし、そのほうがはるかに好ましい。なぜなら常に「住民生活の現場」での業務に勤しんでいるので、地域の実態や動向を目の当たりにしているからだ。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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