「ロボットからコボットへ」
こんな謳い文句を見聞きしたことがある読者諸氏は多いだろう。
日本国内ではまだ黎明期・試行期だが、欧米では市場参入者の急増が続き、製品やサービスの投入が活発化している。いくつかの要因の重なりによって、顕在化している現在の市場ニーズを上回る供給量となってしまい、統計的には一時的ながらも足踏みから伸び率の鈍化という状況になっている
倉庫に限らず、物流業界の求人に対する不人気や不本意な反応は、身から出た錆であると言い続けてきた。
本来は単純簡素化に適した労働集約業務の典型でありながら、属人業務ややっつけ仕事の繰り返し放置に甘んじてきたツケの清算を強いられている昨今。いくつかの課題を解決するための必要条件のひとつに人材の問題があるだけだ。
ヤードやバース前、庫内通路を往来するリーチやカウンターを操作している女性スタッフの姿が目立つ――今やそんな光景は珍しくなくなった。
その顔ぶれも、昨年まで高校生だった10代から来年には前期高齢者になると聞かされてもにわかに信じがたいほど若々しい60代まで、経歴や年齢も多彩だ。
物流現場で導入盛んな各種機器やシステムの話題を毎日のように眼にする昨今だが、先日もそれに関連するニュースについてのコメント記事を書いた。
ここでずらずらと並べて説明することはしないが、現場で採用される機器類のほとんどは、「人が担ってきた時間と負荷」の一部負担・代替作業をするものである。
その中でも明瞭な効果を上げているのがピッキング作業関連の各種システムや機器類だ。
2年前の9月、学生時代に人生初のフルマラソンに挑戦したというハナシを書いた。
それは入学した年の11月下旬で場所は河口湖。友人2人と前泊して、ちょっとした小旅行気分で参加したのだった。
今は「富士山マラソン」と名を変えているその大会が、結果的には人生最初で最後のマラソンとなった。
写真は長く続いている楽しみのひとつだ。
被写体は生きているもの以外なら何でもかまわない。
街中の路傍にある無機物を何のメッセージ性や訴求連想なしに撮るのが常である。
ちなみに撮られるのは苦痛でしかなく、許される限り避けている。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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