現場の数多い問題は人由来であることがほとんどを占める。具体的な諍いや衝突や不仲を見聞きすることは稀で、もしあるとしても小競り合いや小言や小声の嫌味程度に違いない。
機能不全や障害の第一因は負の感情が相対することで生じる空気感が塊のようになって現場に横たわっているから、というのはワタクシ流の表現。言い表し方は十人十色だと思う。
さほど多くない新人研修での講師経験ではあるが、その企業の経営層からお褒めの言葉を頂戴したハナシがいくつかある。
なかでも印象的な反応が例外なくあったのは「誤出荷の生まれる場所-物流現場の地震みち」「どうして物流業務は人気がないのか」というふたつの演目。
運送事業者は各地主要拠点もしくは地域別の二次拠点で荷を振り分け、配達地域の最終拠点へ配送。その先は各自治体(市区町村)が事業として配達業務全般を内製化する。
完全内製化が難しいなら機能委託から始めるのもよし。その際には域内人員雇用が委託条件――全部ではないにしても、そんな地方都市があってもよいのではないかと思う。
物流業界が取り組める具体的な方策とは、災害時の物資供給だけではなく、避難所としての解放。さらにはその堅牢性を活かして、災害対策施設の補助機能などが即座に思い浮かぶ。
方形で平坦で広いという特性を災害時に活かす知恵を平時に考察しておくことは大変有意義だし、実際にそのような動きが始まっている事例も承知している。
2023年は疫病への警戒が弱まり、委縮・膠着していた世界中の諸事が回復に転じた一年だった。一方でいただけないのは遠い地での戦争やその炎に薪をくべるような大国の動きだ。
Logistics(兵站)という言葉の始まりを今さら説明しないが、現代となった今も死語と化さず、戦地で機能しているという事実には暗く深く沈みこむような気分に陥ってしまう。
ワタクシ的結論は「時間猶予を認める」である。
誰に対しての言葉かといえば、まずは顧客。次に顧客に対面する営業部門。さらには経営層。
ちなみに時間猶予に拒否反応や即座に拒絶するのは上述とは逆の順番、、、つまり顧客から遠い順に「そんなことはできない」と始まることがもっとも多いパターンだ。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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