疫災の行方を憂いながらも、個人的にはのんびりと静かに過ごしたこの一週間だった。
しかしながら、たくさん原稿を書いて、余裕あるストックをもって明日からに備えたい、、、という当初の思惑はまったく叶わなかった。
本気でのんびりしてしまったことが理由なのだが、それはGWに限ったことではない。
つまり私には普通の大型連休だった、と納得するやらあきれるやらの今なのだ。
ときおり肌寒い日があるものの、桜の後は一気に夏に向かう――というのが近年の傾向だ。
春めいて心地よいのは僅かな期間しかなく、ゴールデンウィーク頃には25度を超える夏日が続くのは異常でも珍しくもなくなってしまった。
薫風そよぐ初夏の日、なんていうのは黄落の霜月と同様に遠い昔の風情となって久しい。
先週報じられた柔道家の古賀稔彦氏の訃報はとてもショックだった。
私も大ファンのひとりで、華やかな当時の柔道界にあってもひときわ印象的で魅せる技をもつ王者だったと思っている。
バルセロナオリンピック決勝は固唾を呑んで応援していた。満身創痍の彼が、金メダルを取った瞬間の感動は今も記憶に鮮明なままだ。「今まで生きてきた中で一番、、、」と言いたくなるほど興奮したスポーツシーンのひとつとなっている。
生来の面倒くさがりである。
自他ともに認めるところであり、その徹底ぶりはわれながら見事なものだと思う。
偏りはほぼなく、一事が万事において「あぁめんどうくせぇなぁ」とブツブツ文句を言いながらいやいやこなす、、、は日常であり自然なことだ。
今週は強烈な寒波が南下しているため、全国的に寒い日が続いている。
夜明け前から7時ごろまでは冷え込みの底となるので、暖房なしでは過ごせない。
各地から降雪の報が届いたりするたび、災害や事故の発生を案じつつながらも、師走らしい風情を想ってどこか嬉しい私である。
前回の掲載でたくましく生きるマルチワーカーのハナシを書いたが、倉庫スタッフの面接にまつわる思い出としてもうひとつ忘れがたいエピソードがある。
それは新設倉庫のオープニング・スタッフを大量募集する求人広告への応募者とのやりとりの顛末だ。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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