掲題に従って書き始めようとしたら、掲載日である本日はクリスマスイヴであることに気付いた。無宗教であるため祈りを捧げたり、厳かな気持で過ごすこともないが、各家庭や往来に笑顔や歓声があふれる夜であって欲しいと願っている。
金曜日という暦の巡り合わせも気が利いていてよいではないか。
で、掲題のハナシだ。
電子メールのCCとBCCについての迷いや妥当性のモンダイは各種ノウハウ記事を幾つか読んでも解決しないまま今に至っている。
毎度ではないが、数度に一度はメールの宛名とCCに誰を入れれば適当とされるのかで迷う。
単に自分が新規作成したメッセージを送信するのであれば、特段のモンダイはないことがほとんどである。
難しいのは、大企業の方からのメールにありがちな、宛先に私以外の方が2名以上、もしくはCCに私を含めやはり3名前後、しかもBCCに送信者の部門統括であろうエライ方と思われるアドレスがあったり、それが複数名であったりするケースだ。
業務の行きがかり上、どうしても受信したメールに返信する必要がある場合、「全員に返信」が果たして正解なのか否かは悩ましい。
一般的なビジネスマナーは心得ているつもりだし、その類のコラムや記事は検索すれば山ほど読める。しかしながら基本的な約束事はどれも似たり寄ったりで、具体例への正解は書き手によって異なることも少なくない。それは当然と言えば当然で、個々の人間関係や力関係まで含めての「適当な加減を加えて」なのだから、不特定多数相手の情報記事に個人的な正解を求めるのは無理があるというものだ。
特に私のような「送受信メールのほとんどが関与先や取引先などの外部者」である場合、CCとBCCの顔ぶれに細心の注意が必要なことは言うまでもない。
もっとも受信側はさほど気にしていない、というのが多いにしても、送り手としては慎重になることは当然だろう。ただしあくまで如才なくこなしている限りは誰も気に留めないだけで、送信宛先やCCの顔ぶれに欠落や位置の誤りなどがある場合には、間違いなく「違和感」や「不本意さ」を抱かれてしまうに違いない。
考えすぎても仕方ないのだが、メール作成時にふと「ん?」となる場面がたまにあって、長年経っても一向に慣れぬので、ちょっと吐き出してみたくなった。
正解は誰にも断言できないと承知している。
そんなオジサンの悩み事を耳にして、苦笑しつつ「細かいことは気にしなくていいのでは」などとのたまう若い世代たちは、連絡や報告時に、時候や定型句の「まくら」を割愛して、骨子のみの短文で送信することが当たり前になりつつあるのだとか。
個人的には大いに結構だと思うし、自身もそうありたい。
要旨にたどり着くまでの前置きなど無用だし、くどい丁寧語や謙譲語の頻出は読みにくくて仕方ない。失礼な物言いは論外だが、敬称やデスマスなどの最低限を外さなければ支障ない。そもそも、伝達や通信とは簡潔で短絡であるべきだろう。
その理屈に従えば、情報共有するには多すぎるCC対象者や、関与者の一部にはまったく係わりや面識ない未知の人物がBCCに入ることも無用となりそうだ。
共有や報告なら、別途個別にメールするなり対面で行えばよい。
などと思うのだが、専ら受信者であることが常のワタクシには、そのように矯正する術がないのだ。みんなで慣例的虚礼は廃止する声をあげて欲しいと願っている。
先週末は銀世界をドライブしてきた。
錦秋から一変しての白銀が展がる光景に感動しつつ、厳寒の冬の恵みを満喫してきた。
事故や被害なく平穏であるなら、平地の雪も悪くないと微笑みがこぼれた。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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