本年もよろしくお願い申し上げます。
と、明けて7日もたってから書くのはかなり間が抜けているような気がするが、前回掲載が大晦日だったのでこうなってしまう。例年通り平々凡々な年末年始を過ごしたので、お知らせするオモロイ出来事も皆無のまま仕事始めに至り、今日の初稿となっている。
昨年後半から徐々に進めてきたが、今年は企業物流の人材獲得と育成方法の充実を優先順位の最上位に置いて、その普及と協業に努めようと思っている。
長い仕事人生の仕上げは機械や仕組のオベンキョウやオッカケではなく、人間相手の厄介事や突き詰めれば最後は人材勝負になる物流機能の構築に専心したい。
今までも人材確保と企業内教育についての提案や働きかけは行っているが、今月からはより積極的に活動したい。具体的な中身はいくつかのメディアとの協業になる予定である。
物流業界内ではなく、荷主である事業会社側からの視点で事を進めるというのが肝心であるし、それはロジターミナルの行動規範の第一でもある。
委託=依存という悪しき実態を嫌気する動きが急速に拡がっている中で、まさに事業会社の「物流維新」を具現化するには人材獲得や育成は不可欠である。
機が熟するのを長く待っていたが、今年はまさにその始まりになりそうだ。
物流実務にかかわる仕事としては、今までにない企業間提携を仲立ちしたいと考えている。
これについても、当事者が許せば、具体的なビジネスモデルやアライアンスモデルを公表し、皆様にご参照いただけるようにしたい。
もはや秘密裏にノウハウ化して、それを腰だめに自らの武器とするような野心も残り時間もないので、持てる情報や成功事例は、利害関係の許す範囲で全部さらすつもりだ。
なので読者諸氏にも可能な範囲で情報提供や企画案などのご協力をいただければ幸甚だ。ある者の悩み事は他者のそれであり、他者の利益は自らの利益と同じとなるに違いない。
自利利他の精神で不肖ワタクシにご一報いただければ、必ず有効活用や多くの皆様と共有できる手筈を整えることを約す。お力添えを心からお願いする次第だ。
また、物流を担う人材育成や獲得と並行して、地域物流の成熟や独立独歩も考察してゆきたいと思っている。
長く主張してきたように、自治体単位での物流設計は、地域インフラの自前化と切っても切れない相関関係にあるということを、今一度関係各位に声掛けして回りたい。
物流機能を自前化することは、住民生活の安心や利便の向上に直結するので、自治の切り札としても非常に有効であるのだ。安心して年老いることができる街を標榜する裏付けとして、物流機能の安定稼働は欠かせないことなど拙文で論じるまでもないことだろう。
これまでも数多く書いて話してきたとおり、外部への丸投げ型「依存」ではなく、自治体が自らの実情に応じた域内物流インフラの基本設計を行い、しかるべき外部者への「委託」を行うのであれば、それは立派な自前インフラなのだと言える。
地方自治体の現代版楽市楽座の構築は、行政区画の存続基盤となり、何よりも住民生活の安心や安全を約するものでもある。
既存の社会資本と人材でできることは数多い。
切り口を変え、視点を変え、人の配置を変えてみる。
休眠状態の機能や能力を動かすことで、荒れ地に畑ができ、砂漠に花が咲く。
そう信じ、ライフワークの仕上げにとりかかりたいと思っている。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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