読者諸氏ご承知のとおり、来月から多くの「再開」が実施されるようだ。
長かった規制一辺倒の時は終わりを迎え、場所や時を選んでの制限や回避を同居させながらの活動再開の流れはもう止まらないだろう。
海外からの来訪者受入れには、ビジネスや留学はもちろんのこと観光需要の取り込みが大いに期待されている。円安による来日旅費とインバウンド消費の割安感という追い風が吹いているのは改めて説明するまでもない。
国内でのイベントもほぼすべて再開されている。
物流関連の展示会も感染防止策を講じたうえでの限定解除運営を宣言している主催者がほとんどで、出展者・来場者もコロナ禍以前の水準に戻ることは必至の様子だ。
一連の流れについての意見は種々あるはずだが、人出の賑わいがもたらす充実感や臨場感はありがたく貴いことに疑いはない。怪我の功名ともいえるWEBセミナーの普及効果もあいまって、配信付きイベントの盛り上がりには大いに期待が持てそうである。不肖ワタクシもスピーカーとして参加する機会が多くなりそうだし、関連する投稿文なども増えそうな気配だ。
大きなイベントなどの告知は、ロジターミナルのWEBでもできるだけ行いたいと思っている。最近はまったく掲示しなくなった新着告知については、心を入れ替えて再開するつもり、、、と書いているが、断言や確約などしないほうがよさそうだ。
街に賑わいが戻り、値上げと円安の逆境にあっても、多少なりとてモノが売れたり、人々が旅行を楽しむようになれば、我われの業界にも微かながら追い風が吹く。
特にコロナ禍で焼け太り的に潤ったEC関連以外の業界各社や荷主企業が、長い我慢の時を経て、雇用調整金無しでの黒字経営を取り戻す好機到来ともいえる。
言い換えれば、ガチンコでの実力勝負による優劣明暗があきらかになるだろうし、補助金がなければ経営が立ち行かぬ泡沫事業者は淘汰されるに違いない。
私の関与する企業は、いずれも実力勝負大歓迎と手ぐすね引いている強者ばかりだ。
「やっとまともな商売ができる」という本音を聴くたびに、そのような真っ当な企業とかかわりを持たせていただいていることへの感謝と喜びを実感する。
苦境と我慢の長い期間、まさに臥薪嘗胆の信念をもって物流改善や環境整備に没頭してきた成果がついに発揮できることは幸甚であるが、今からが本当の勝負になるのだと気を引き締めている次第だ。できない説明や不可抗力的悪因はもはや通じない。コロナ禍前、ウクライナ戦禍前のわが国経済は順調とは言い難い状況だった。今はそこからさらに沈み込んでいるのだから、内需依存型の事業者にとっては往く道は険しく厳しいものになるだろう。
私が関与先に言い続けているのは「諦めるしかないほど頑張ったのですか?」という言葉だ。
やれることはまだあるはずだし、やれば必ず報われるようにするのが私の仕事である。
という柄にもないことを書いてみたが、偽りない本心を行動に移す出鼻を挫こうとするように気温が急上昇してきたこの数日。
もうすぐ30℃超え、、、なんていう天気予報が恨めしい。
最大の敵は高温多湿と集中豪雨などの天災。
今夏の気候は「ほどほどに」と何度も念仏を唱えるように内心祈るような気持でいるワタクシである。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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