実は物流業界でも発表会的イベントは減少の一途である。
倉庫内での各種業務統計の優秀者表彰やドライバーズコンテストなどは、ひと昔前に比して激減しているだけでなく開催規模が縮小している。
何よりも参加者の意気が盛り上がらない。
全国どこでも同じような悲鳴であふれかえっているが、ガソリン代をはじめとする車両関連費の高騰は右肩上がり状態が続いている。しかも動きの水平化は未だ見通しが立たず、冬タイヤ装着の必要な地域では、交換費用なども重くのしかかる。物流コストへの転嫁は待ったなしで行われるべきだし、それに躊躇する事業者は商売替えか廃業の行く末となってしまう。
世間一般の現状を知らぬままに書いているのだが、自身に関わりある範囲では、コロナウイルスの罹患情報が途切れない。とりわけマスクを外す人が増え始めた春先あたりからの伝聞が増えたように感じている。もっとも「そろそろ収束すると安堵していたのに…」という内心がカウンター的に効いて、過去の期間に比して敏感になっているのかもしれない。
長距離移動で高速道路を利用するたび遭遇するのは、大型車の「スマホ見ながら走行」と「うっつら睡魔との格闘蛇行」である。傍から観ていてもただただ怖いし、自損で済まずに巻き込み事故を起こしたら、取り返しがつかないことなど運転手自身がわかっているはずだ。
つい先日のことだが、前方を走る大型車両が小幅ながらも蛇行気味なのに気付いた。
スーパーマーケットで買い物するたびに「セルフレジやら自動精算機が当たり前になってきた」と感じる。それに加えて「冷凍冷蔵ケースの拡張設置が増えている」も同じくだ。
思い返せば平成の終わりごろにはすでに、冷凍・冷蔵倉庫の需給ひっ迫・供給不足が謳われ始めていた。
久々に制限のない大型連休真っ只中だが、読者諸氏もそれぞれにお過ごしのはず。
もちろん現場によっては不休であったり、何日かの稼働が必要なことも承知している。海外向け出荷がある拠点なら、日本の祝祭日事情を全部まかり通すことなどできないので、交代休で対応している事業所もあるだろうし、それは当然のことでもある。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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