物流よもやま話 Blog

やっとこさソトヒルネの季節に

カテゴリ: 余談

なんやかんやと騒がしいこの数日間だった。
連日の定食化した報道に食傷気味なので、その手のハナシをする気になれない。などと言っているうちに秋分を過ぎて夜の領域が拡がり、朝夕の気温もややマシになってきた。
10月になって「やっと晩夏ぐらい」の肌感のワタクシなのだが、関東では荒天まじりで天候不順ながらも初秋の感強まる日が増えていると聞く。
なにはともあれすっかりアタリマエ化してしまった終日エアコン稼働と給湯ゼロでも蛇口からぬるま湯が出続ける日々もようやく終わりそうである。

こうなると現場の作業環境も好転する。大型空調機がある恵まれた現場では、冷房から送風に変わり、やがて停止状態の静寂が戻ってくる。
スタッフたちは休憩やヒルメシ時間を空調のきいた室内以外でも過ごすことができるようになるのもこの季節のよいところだ。そしてどこの現場でも必ずいるのは、メシの後に日陰でヒルネするスタッフだ――かくいうワタクシも外昼寝は大好きである。往々にして一時間ぐらいグッスリしてしまうのがダメダメなのだが。
20分ほどの短い午睡は心身に良いそうだし、なんといっても心地よい風がそよぐヤードなどの片隅でのひと時は、物流現場ならではの楽しみでもある。

なんでも「腹八分目の食事、食後の散歩、短い午睡」が最良らしいが、一般的な休憩時間内では全部収まりそうもないので、食事+ヒルネという次点案を採る人が多くなるようだ。
ヒルネ大好きなワタクシのタイヘン困るところは、会議やらセミナーに出席中だろうが、原稿を書いていようが、いつ何時でもうっつらうっつら舟を漕いでしまう、という点だ。

「今は絶対寝てはいけない時と場所なのだぞ」と内心で戒めと警告の言葉を唱えれば唱えるほど、睡魔は大波小波さざ波のごとくワタクシに襲い掛かってくるのだ。
そういう現場に居合わせた方々、もしくは今後居合わせるであろうまだ見ぬ貴方に申し上げておきまする。傍目には「あいつ完全に寝とるやないか」とヒンシュクものの体たらくを真に受けてはいけませぬ。
あれは睡魔との戦いに疲れ果てて気絶している姿なのであります。
つまり眠っているのではなく気を失っているのですから、横にいる紳士淑女は肘や膝や足先で気付けするのが人の道と言えましょう。

などと言い訳がましいことを吐くのもワタクシの常なのだが、濃縮されたカフェインと糖分だらけの気付け薬や栄養剤などに頼らずともよい方策として、、、
昼休憩を20分ほど延長すればヒルネができる→午後の活力と脳内スッキリ状態が増幅される→仕事の効率と個人の健康の双方に好影響をもたらす→現場力が強化される。
「お昼寝の時間って、、、まるで幼稚園や保育園のよう」
なんていう嘲笑苦笑まじりの指摘など無視するのです。
「オヒルネ」という言葉自体が印象操作につながるやもしれないので、物流現場ではシェスタで統一しましょう。求人広告にも「20分程度のシェスタあり」と書きましょう。
もちろん時給対象時間として福利厚生面での充実を思いっきり強調しましょう。

「さほど魅力的だとかありがたいとか思えない」
えっ!、、、そんなこと言わないで一回試してみましょうよ。
あちこちの経営者殿。

著者プロフィール

永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。

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